半世紀50年の歴史で築き上げた「ほんものの技術」
たゆまぬ技術と高品質が生む信頼のナツメ・ブランド。非鉄金属製造のスペシャリストがものづくり日本を支える。
株式会社ナツメの創業は1966(昭和41)年。50年の歴史を積み重ねて参りました。スタートは繊維機械と溶接金型の製造販売でしたが、足踏み式溶接機の電極製造の仕事をはじめ、自動車工場のロボット型スポット溶接用電極やアダブター類、ガンアームなど溶接用銅製品をトータルで開発・製造してまいりました。とりわけ、抵抗(スポット)溶接の先端部位製造分野ではトップブランドと評価をいただいています。
おもに自動車メーカー向けスポット溶接用電極で日本有数のシェアを誇り、抵抗溶接用電極やアームなど銅製部品の製造を得意とするスペシャリスト企業を志向しています。
全国の自動車メーカー、溶接機メーカー、家電メーカーをはじめとした抵抗溶接分野の電極など。ナツメは溶接ロボット導入により多様化・高精度化している電極部の加工などを得意とし、ユーザーの声をいち早く汲み取り、形にします。その柔らかさのため、加工が非常に難しい『銅』ですが、『難しければ難しいほど技術は磨き上げられる』と考え、日々邁進しています。
近年では、あらゆる非鉄金属に対応できるよう、アルミ加工、ステンレス加工、炭素鋼などの特殊鋼加工、樹脂製品の加工、メタルカーボンの加工、セラミックの加工など、社内での試験に注力し、その技術力を多分野で活用するための研究も進めています。
製造者側の満足(Product Out)ではなく、あくまでも顧客満足(Customers In/Market In)を主眼においた品質主義をモットーとする。それが株式会社ナツメです。
企業理念
●株式会社ナツメ 我が社の使命
良い製品でなければ次に良いものは生まれないとの信念で、ただひたすら技術の向上を追求してきました。確かに違うと感じていただける製品加工に今も取り組んでいます。
●我が社の特色
全国の自動車メーカー、溶接機メーカー、家電メーカー等をユーザーとした抵抗溶接分野の電極をはじめ、銅合金を素材とした非鉄金属製品の製造を中心に、国内でも有数の非鉄加工メーカーとして着実に発展しております。ユーザーの溶接ロボット導入等により、ますます多様化・高精度化が要求される電極部の加工などに、当社の技術力がさらに生かされていくことでしょう。
●我が社の夢
抵抗溶接は近年ロボットなどの導入によりかなり進歩してきましたが、溶接ロボットが本格的に進むのはこれからです。抵抗溶接電極は、溶接ロボットの性能を左右する製品ですから、ここをもっと開発していけば今までにないような溶接技術がこの世に実現するかもしれません。こんな可能性を夢見て製品の開発に挑戦して行きます。「技術はモノを作らなければ技術ではない」
●我が社の人材観
企業は人なり。和をモットーに、会社あっての社員でなく、社員あっての会社、会社あっての国、国あっての世界、地球あっての宇宙。
ご挨拶
株式会社ナツメは、創業より50年以上に渡り抵抗溶接電極の製造を担わせていただいてまいりました。また、その間培った、銅、銅合金をはじめとする非鉄金属の加工技術を生かし、今日では様々な分野の銅製品に関わるお引き合いをいただいております。今後、ますます移り変わる時代において、多様なニーズに応え続けられるよう、銅のスペシャリストとしての技術を追及し、「銅と言えばナツメ」と皆様に思い出していただける企業を目指してまいります。また「人の和」と「人の成長」を基本とし、「技術を通じて人間の幸せを拡大する」ことを目標に、魅力ある企業づくりを進めてまいる所存でございます。これからも、これまでと変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
代表取締役社長 夏目 喬之
2020年春の叙勲「旭日単光章」を受賞
この度、旭日章の6種のうちの勲章である「旭日単光章」を、弊社代表取締役会長・夏目雅康が受賞させていただきました。毎年、春と秋に国家または公共に功労のあった者に対して内閣府より授与されます。今年の春の叙勲では、全国で4,181名が受章しました。そのうちの一人として経済産業省・中小企業庁様からご推薦いただき、選んでいただけたことは大変光栄です。
ありがたいことに、受賞理由は2008年に「元気なモノ作り中小企業300社」経済産業大臣表彰を受賞して以来、売上を安定的に維持できたことや、継続的に地域に貢献してきている点(中部経済産業局担当者より)をご評価いただいてとのことです。
弊社は育てていただいた地域に貢献することを旨としています。そこをご評価いただいての受賞ですので、喜びも一入です。今後も業界のため、地域のため、この勲章を励みに、さらに邁進して参る所存です。
●令和2年春の叙勲4,181名 勲章別受章者数の内訳
愛知ブランド(Aichi Quality)の認定を受けて
ものづくり王国と言われる愛知県。当県の製造業は、製造品出荷額等で37兆471億円(平成24年)を超え、35年連続日本一の座を誇り、わが国の製造業を牽引する重要な役割を担っています。この記録の背景には、当地域の製造業の真摯で地道な「ものづくり」の力があります。県内製造業の実力を広く国内外にアピールし、愛知のものづくりを世界的ブランドへと展開するため、愛知県が県内の優れたものづくり企業を「愛知ブランド企業(Aichi Quality)」として認定しています。ナツメも、電気機械器具製造業部門で「愛知ブランド」の認定を受けています(認定番号059)。
認定の基準は「優れた理念、トップのリーダーシップのもと、業務プロセスの革新を進め、独自の強みを発揮し、環境に配慮しつつ、顧客起点のブランド価値等の構築による顧客価値を形成している製造企業」です。
独自の強み(コア・コンピタンス)とは、他社には提供できないような利益を顧客にもたらすことができる、企業内部に秘められた独自の能力やスキルを意味します。ナツメには、柔らかいために細工が難しい銅素材を多様な形状に正確加工できる高い技術力があり、銅加工分野では他社の追随を許しません。さらに、銅加工で培われた技術力を非鉄金属の製造全般に広げ、あらゆる非鉄金属を正確加工できる守備範囲の広い企業に成長したことも、「愛知ブランド」の認定基準を満たしたところです。
愛知ブランドホームページ↓↓↓
http://www.aichi-brand.jp/corporate/type/electrical/natsume.html
ナツメのSDGsへの取り組み
最近よく耳にする機会のあるSDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。具体的には17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。製造業であるナツメも、より豊かで持続可能な社会を実現することが、企業としての社会的役割と捉え、SDGsを推進してまいります。
3DCAD/CAMを増強することで、より自由度が高く複雑な要求への対応が可能となり、持続可能な産業と技術革新の基盤構築に貢献します。また、先端技術の教育を通し、質の高い技能者の育成を継続的に行っていきます。
産休、育休取得後の復職がしやすい環境づくりを進め、時短勤務など多様な働き方に対応しています。また、男性でも取得可能な育休制度も設けており、人間らしい仕事が出来る企業を目指しています。
2013年から太陽光発電を開始し、再生可能エネルギー割合の拡大につなげています。同時にCO2の排出低減にも貢献しています。
現在、製造現場で活躍する女性技能者が2名所属しています。今後も職場環境を整備し、女性でも働きやすい工場にすることで、ジェンダー平等の実現と働きがいの向上を目指します。
工場内のほぼすべての照明をLEDにすることで、エネルギー効率の改善をするとともに、CO2の排出低減に寄与しています。
従業員の18歳から59歳までの世代は、障がい者雇用を除く全員が正社員です。また、今後は現在60歳の定年を段階的に延長し、高齢者の働く意欲を高めることで経済成長につなげていきます。
地元豊橋市を本拠地とするB1リーグ三遠ネオフェニックスのドリームブースター事業に協力しています。子供たちや障がい者の方々をホームゲームに招待しプロのバスケットを体感してもらうことで地域活性化を図っています。
お客様からの注文書など、受信したFAXをデジタル化することで、移動や仕分けといった繰り返し作業を無くし、より付加価値の高い業務に集中できるようになりました。また、紙の消費を削減し、気候変動のリスク低減につなげています。
現在、2拠点においてロボットによる製造工程の自動化を進めています。技能者をより高付加価値な工程に投入することが可能になり、働きがいの向上と経済成長につなげます。同時に、工場の生産性を高め技術革新の基盤づくりに貢献します。
現在、段階的に工場内で使用している非水溶性油剤を低ミスト油剤に変更しています。これにより、工場内の油煙を低減し職場環境の向上を図るとともに、大気中に放出する油煙を削減し環境維持に努めています。
主要取扱材料の銅はリサイクル性が極めて高い素材であり、製造工程で出た作業屑を徹底して分別することで、鉱物資源の効率的な運用につなげています。
真鍮製のドア引手を開発し販売しています。銅合金の持つ抗菌作用を活かして、家屋、店舗を感染症から守り、住み続けられるまちづくりに貢献します。また、現在主流のプラスチック製引手を真鍮製に変えることでCO2の削減を目指すとともに、リサイクル性が高い銅合金を使用することで、廃棄物の抑制にも貢献します。
製造の大部分が受注生産品であるため、材料や資材の余剰投入が少なく、資源をより効率的に利用することが出来ます。
現在2名の障がい者の従業員が、製造現場で働いています。彼らにやりがいのある仕事を任せることで、生産的な雇用及び、働きがいのある仕事が出来る職場を実現します。
営業車、運搬車両にEVやHVを積極的に採用し、CO2の排出削減に努めています。
会社概要
株式会社ナツメ
□ 資本金 4,925万円
□ 会社設立 昭和43年12月3日
□ 所在地 〒440-0081 愛知県豊橋市大村町字橋元48番地
□ 従業員数 75名
□ 役員
代表取締役会長 夏目雅康
代表取締役社長 夏目喬之
取締役専務 吉村今朝夫
取締役常務 高橋寛次
取締役総務部長 杉浦一之
取締役経理部長 夏目仲世
□ 取引銀行
静岡銀行豊橋支店・名古屋銀行豊川支店・商工組合中央金庫豊橋支店・みずほ銀行豊橋支店・豊川信用金庫牛久保支店
□ 主要取引先
東海溶材株式会社・電元社トーア株式会社・マツモト産業株式会社・オーエスジー株式会社・日本ガイシ株式会社・シロキ工業株式会社・日本タングステン株式会社・古河電工パワーシステムズ株式会社・他
□ 取扱主要銅合金およびメーカー
DOWAメタニクス株式会社・YCC 日本ガイシ株式会社・Be-A-50/Be-A-25/Be-A-20C 東芝マテリアル株式会社・MCZ/NBC 株式会社SHカッパープロダクツ・C150 TPR EK 特殊金属株式会社・EK-2/EK-3/EK-B
ナツメの歴史
折からの繊維不況で、就職先は倒産の憂き目に遭いますが、ナツメの技術力と実績に信頼を寄せた企業から、二等繊維にウェーブをかける「ウェービングマシン」の設計・製造を前金で依頼されるまでになりました。この事業をきっかけに、1966(昭和41)年、繊維機械と溶接金型(溶接用電極位置決め治具)の製造販売を行なう会社を設立しました。ここまでがナツメの創業までの足取り、いわば前史に当たります。
創業2年後には、足踏み式溶接機の電極製造の仕事をはじめ、繊維不況で繊維機械の受注が激減するなか、電極製造に専門特化し、現在の技術の基礎を築き上げました。足踏み式溶接機は、溶接する二枚の鉄板を一方の電極上に置き、足踏み式のペダルを踏んで上部の電極を下ろして鉄板に接触させ、ここに電気を流して溶接するシンプルな構造でした。
やがて、自動車産業の隆盛でロボット型のスポット溶接が普及し始めると、ナツメの電極製造技術に注目が集まり、次々と注文が入るようになりました。さらに、先端部のキャップチップのみならず、シャンク、アダプター類、ガンアーム、冷却水を循環させるホルダーに至るまで、通電をスムーズに行なうためのあらゆる溶接用銅製品をトータルで開発・製造するようになり、抵抗(スポット)溶接の先端部位製造分野ではトップブランドの地位を築き上げました。
銅素材はとても柔らかいので、鉄などの金属系の加工方法では、正確な形状に加工することができず、加工が難しいと言われるのですが、ナツメは非鉄金属の銅加工一筋に技術を磨き上げてきましたので、逆に柔らかい素材こそ加工がしやすいというアドバンテージをもっています。そこで、銅や銅合金の特性がどのような用途に使えるかを研究し、溶接用電極関連のみならず、ラジエータ部品、電子部品など、幅広い需要にお応えしてきました。
近年では、あらゆる非鉄金属製品の製造に対応し、機械部品、建築材に用いられるアルミ加工、シャフト、ボルト、ナット、厨房用品などに用いられるステンレス加工、そして炭素鋼などの特殊鋼加工にもナツメの技術を発揮しています。また、抵抗溶接で絶縁を必要とする部位に用いる樹脂製品の加工や、放電加工用の電極に用いるメタルカーボンの加工、プロジェクションナット溶接に用いるセラミックピンの加工にも適応し、ナツメがもつ非鉄金属製品の加工技術は多方面の分野から必要とされるようになりました。
創業から50年余を過ぎた今、銅製品を中心とする非鉄金属製品の加工では、ゆるぎない信頼をいただいてきたナツメ・ブランドですが、変化の激しい国際的な市場環境を乗り切るためにも、さらなる技術革新と精度の高い製品づくりに努め、お客様に心から喜んでいただける第一級のパートナーとして精進して参りたいと思います。
会社沿革
昭和41年(1966年)5月
愛知県豊川市瀬木町で繊維機械・金型の製造販売を始める
昭和43年(1968年)12月
有限会社夏目製作所を設立 資本金60万円 抵抗溶接用電極の製造開始
昭和52年(1977年)11月
資本金300万円に増資
昭和60年(1985年)7月
業務管理センターを豊川市谷川町に開設
昭和61年(1986年)2月
資本金700万円に増資
平成元年(1989年)11月
愛知県豊橋市大村町に新社屋完成 全業務運営を集結
平成2年(1990年)2月
会社組織を株式会社に変更、社名を株式会社ナツメとして発足
平成2年(1990年)8月
資本金3,500万円に増資
平成4年(1992年)9月
資本金4,925万円に増資
平成9年(1997年)2月
資材工場を増設(第2工場)
平成15年(2003年)8月
旋盤工場を増設(第3工場)
平成18年(2006年)8月
精密小型旋盤加工工場を増設(第4工場)
平成24年(2012年)3月
自動旋盤加工工場を増設(第5工場)
平成24年(2013年)8月
第5工場拡張
平成27年(2016年)6月
高機能加工工場を増設(第6工場)
令和2年(2020年)5月
第7工場増設